バークレー日記2(ヴェトロモンターニャ参戦記)

1、ヴェトロモンターニャ参加申し込み(1997年10月)

車検も取れて喜んでイベント参加を計画しました。それも結構過酷な「ヴェトロモンタニャ」ご存知高野山を走るイベントです。以前に何度か見に行ったことはあるのですが、参加は初めて!「このバークレーで参加するのは自殺行為とちゃうか?」と言う友人のアドバイスも聞かずに参加申し込みしてしまいました。
申し込み後に地図をしっかり見ると京都から高野山まででおよそ150kmイベント中に150km、帰りに150kmのトータル450kmもあるではないか!しかも高野山の標高1500m!はたして無事帰って来れるのでしょうか?
私の不安を尻目に友人から「無事帰って来れるかどうかを賭けよう」と提案され当然、無事に賭けた!


2、ヴェトロモンターニャ初日(1997年11月8日)

天気はまずまず朝の6時に友人のY君を乗せてバークレー出発!
通勤や通学の人々が「なんじゃ?この車は?」と見守るなか、結構快調なバークレー。これなら楽勝ちゃう!奈良市内で渋滞に巻き込まれても平気、無事高野山のふもとに到着しました。予備タンのガソリンも無くなったので給油して、いざ出発。
紅葉の季節とも重なり観光バスがのろのろ走る。最初の内はよかったのですが、やっぱり高野山はつらい。 何度も何度も休憩を繰り返してると心地よい音を残して通りすぎていくエランやジャガーXKが手を振ってくれた。ここまで来てやっとイベント気分が盛り上がってくる。

やっと到着、みんなが笑顔で迎えてくれる中、高野山会場へ。多くの人にいろいろ質問攻めに合いちょっと嬉しい気分だった。

「この車、エンジンは何が載っているの」振り向くとなんと俳優の夏木陽介さんではないか!「ジャガーSS100で参加します。よろしく!」と言われてちょっと舞い上がってしまいました。
しばらくして西村和彦さん発見!トライアンフスピットファイヤーで参加。なんか自分まで有名人になった気分!
その後、隠しタイムのジムカーナやちびっこパレード(高野町の子供たちを乗せて走る)等々、盛りだくさん、そして夜のレセプションへと無事に初日は終わっていった。


3、ヴェトロモンターニャ走行会(1997年11月9日)

今日は、走行会にはもってこいの快晴。でも11月の高野山はやっぱり寒い。露ですっかり濡れてしまった幌を乾かして準備バンタン、エンジンも1発でかかった。これなら大丈夫だろう。

アストンマーティンとフェラーリに挟まれスタートを待つ。
憧れていたスタート台に上がって車が紹介されエンジンを吹かして2ストロークの音、高らかにスタートした。気分は最高だ!
でもやっぱり高野山はきつかった。みるみるうちにスピードはセコンドでフルスロットルで20マイルまで落ちてしまう。他の参加車両にどんどん追い越されて行きながらもなんとか第1チェックポイントへ。ここで豚汁をいただきほ〜としたのもつかの間、まだまだ先は長いのでさっさと出発。やっとのことで、ごまさんスカイタワーまでたどり着いた。あとは、下りだ。

ほっとして走っていると突然エンジン音が変だ!完全に片肺になっている。
車を止めてエンジンをもう一度掛けてみる。やっぱり片肺だ。火花は飛んでいる。ガソリンも来ている。ポイントがかなり荒れていたので新品と交換した。点火時期をマニュアルどうりにセットしてエンジンを掛けてみると掛かった!!ローにいれてクラッチをつなぐとなんとバックするではないか?
配線間違ってしまった。ちゃんと直して再度スタート。今度はちゃんとまわっている。なんだかんだで時間を食ってしまったのでもう竜神から戻ってきた車が走っていった。とにかく戻ろう。また長い上りをいくとしばらくしたらまた片肺になった。いろいろ試すがわからず、片肺で高野山は越えられず、結局ここで私の ヴェトロモンタニャ走行会は終わってしまった。

親切なスタッフの方に牽引してもらってゴールへ。そして和歌山で積車を貸して頂けるように手配までしていただき、今度は積車でバークレーの待っている高野山へ向かう。眠い目とでかい積車と格闘しながら京都に帰りついたのは、朝の4時でした!